日本最高峰の炭
紀州備長炭独自の製炭技術により生産される紀州備長炭は、品質が高いほど堅く締まり炭同士で軽く叩くと「キンキン」と高い音が鳴ります。
これは炭の中に空洞がなく締まっている証拠です。
締まっている炭ほど火をつけにくいのですが、その反面一度火が点くと安定して燃え続けます。
また製炭士と呼ばれる紀州の炭焼き職人は、自ら山に出向き木を切り出し、その木を焼いて製炭する方が多くいます。
原木を購入して製炭作業のみを行う職人もいますが、多くの現場では一連の作業をすべて職人が行い、木や山の状態を確認しながら質の高い炭を生産します。
しかし、現在は原木となるウバメガシが少なくなって木を持ち出すのが難しい山ばかりになっています。
このような大変な作業と原木の希少さ、高品質が伴い紀州備長炭は最高級の炭と言われています。
安定した火力(遠赤外線)
品質が高いほど長時間安定して燃え続ける紀州備長炭は、うちわなどで比較的簡単に温度調整を行うことができ、作業効率が良いことから炭火焼きをするプロの料理人にも扱いやすい炭といわれています。
備長炭の炭火は火力が強いと誤解されがちですがそうではありません。
うまく焼き上げるためには遠火の強火と言われています。
備長炭の特徴でもある遠赤外線は、食材をムラなく中までしっかり焼くことができ、表面は焦げにくいです。
肉・魚・野菜など食材を選ぶことなく素材本来の味わいを引き出すことができるので、燻製による上品な香りづけの効果もあります。
煙が少なく、ほぼ無臭
ほぼ炭素化し不純物が少ないので匂いや煙も少なく、飲食店などでも多く利用されています。
炎が上がりにくく食材の表面があまり焦げないので意図しない焦げによる匂いも抑えることができます。